« ぴょろは知っていた(3) | Main | 思春期を振り返ってみる(2) »

思春期を振り返ってみる(1)

 ぴょろの記事について、早速いくつかのコメントやご指摘をいただきました。本当にありがとうございます。

 思春期の間には、確かに避けられないトラブルというのがあって、それは発達障害のあるなしに関わらず起こることがあります。それまでは順調に来ていたのに、大人側から見ると、「どうして?」と思うような行動となって表面化することもあります。

 私が修士課程の学生だった頃、ある先生に教えてもらったのが、「Every behavior has its reasons. (一つ一つの行動にはそれに見合う理由がある)」という言葉です。行動の背後にあるのは原因ではなく理由だ、という考え方は、私には少し斬新で意外なものでした。しかし、何が原因でこうなったのか、と考えるより何が理由でこういう行動に出たのかを考えるようになって、人の行動に対する理解がずいぶんと深まったように思います。

 発達障害と思春期のことについては、確かに専門家として理論武装をしてしまうと、いろんなところが抜け落ちてしまうような気がします。そんな思いもあって、未発見のADHDを抱えた私が中学・高校とどう過ごしてきたのか、当時の私が周囲をどのように見ていたのかを振り返ってみようと考えました。

 これは一当事者の体験なので、みなさんには必ずしも参考にならないかもしれません。できれば、こういう人もいるんだという気持ちで見ていただけると幸いです。

 長文なので、分割します。

 私が通った中学校は、その地域ではおそらく1,2番を争う大変に荒れた学校でした(注:今は少しは良くなったらしい)。まあひとことで言うなら、先生がバットを持って言うことを聞かない生徒を追いかけ回すような、そんな状況でした。カツアゲもいじめも、授業妨害も日常的に起こっていて、そんな環境なので、私のような不注意優勢型のADHDなんて目立つわけもなく、あまり先生の目にとまることもありませんでした。(ただし、授業をあまり聞いていなかったことは、教科書やノートの半端でない落書きが物語っています)

 中学生の私は、心理学の教科書に書かれているような「思春期前期」を順調に歩みました。身体的な成長とともに、男子と自分は違うのだと分かって距離をおくようになったのは中1の初めくらいからで、その後段々と先生や親に対する見方が変わってきて、まあ普通に反抗期を迎えていました。母親についてはこれまでもいろいろと書いてきたので触れませんが、この頃はもはや「絶対に言うことを聞かなければならない存在」ではなくなっており、わざと部活の居残り練習をして遅く家に帰り、友達同士で親の愚痴を言い合ったりしていました。

 中2になると、外側へ向いていた批判の目が自分自身に向き始め、度々自己嫌悪に陥るようになりました。しかしまだそれほど強いものではなく、また幸いなことに同じような悩みを抱えている友達が数人でき、その子たちと交換日記でお互いの心情を分かち合っていたことや、(発達障害の事は全く知らないが)親身になって接してくれた先生がいたので、小さなトラブルはちょくちょく起こっても、それを何とか乗り越えることができました。また2年になって成績も上がり、勧められて生徒会の役員も引き受け、学校は私にとってはとても楽しい場所になりました。

 この頃にできた友人は、アルコール依存症の父親を抱えていたり、離婚家庭であったりと、それぞれに難しい問題を背負っていて、グレて問題を起こしたことのある人も含まれていました。また逆に両親が厳しく、制限が多いことがストレスとなって、心身の調子を崩した人や、経済的な問題(地域柄非常に多かった)のため、頻回に転校を繰り返していた人もいました。母親と緊張した関係が続いていた私には、彼らといることはとても居心地がよく、とても大きな支えになっていました。

 3年になると、友人の何人かは家庭の事情で転校し、そして一人は家出した後行方が分からなくなりました。大事な人たちがいなくなったショックだけでなく、母親との関係もますます難しくなりました。そういう変化も影響したのか、一時期落ち着きがなくなり、先生からも度々注意されたことがありましたが、受験への影響はほとんどなく、無事に高校へ進学しました。学年全体が、他校生徒とのケンカや喫煙、学級で暴れる生徒が出たりと非常に落ち着かなかったので、そういう中では私はむしろ冷静で優秀な生徒と見られていたようでした。

 家では、しょっちゅう怒られることは小学生から変わらず、そして私が反抗的になると母親がキレて最後には物を投げたりわめいたりするので、行動に出て反抗するということはしませんでした(そのツケは大人になってから回ってきたわけですが…)。周囲は結構荒れていたのですが、結局私はグレませんでした。言葉や態度で示しても無駄という気持ちもあったのか、黙ってにらみ返すのがせいぜいといったところでした。

 中学はこんな風に何となく乗り越えて行けたのですが、高校ではそうはいきませんでした。


 

|

« ぴょろは知っていた(3) | Main | 思春期を振り返ってみる(2) »

Comments

I'm excited to discover this page. I wanted to thank you for ones time for this wonderful read!! I definitely enjoyed every bit of it and i also have you book marked to look at new information in your site.

Posted by: BIM Latino | 2014.07.11 at 08:23 PM

It is appropriate time to make some plans for the longer term and it is time to be happy. I have learn this publish and if I may I wish to counsel you some fascinating issues or suggestions. Perhaps you could write next articles regarding this article. I wish to learn more things about it!

Posted by: Natural weight loss diet | 2014.08.14 at 09:21 PM

I think the admin of this web page is actually working hard in support of his website, since here every stuff is quality based data.

Posted by: Reto 90 testimonio | 2014.10.01 at 08:40 PM

Hello there! Quick question that's entirely off topic. Do you know how to make your site mobile friendly? My blog looks weird when browsing from my apple iphone. I'm trying to find a template or plugin that might be able to correct this issue. If you have any suggestions, please share. Thank you!

Posted by: Servicio Profesional Docente | 2014.12.09 at 01:42 AM

It's not my first time to go to see this website, i am browsing this web page dailly and obtain good information from here all the time.

Posted by: Reto 90 | 2014.12.19 at 03:12 AM

Excellent goods from you, man. I've understand your stuff previous to and you're just extremely wonderful. I really like what you've acquired here, certainly like what you are saying and the way in which you say it. You make it entertaining and you still care for to keep it sensible. I can not wait to read far more from you. This is really a wonderful web site.

Posted by: Reto 90 estafa | 2015.02.12 at 12:03 AM

Keep on writing, great job!

Posted by: SEO companies | 2015.02.13 at 12:00 AM

My spouse and I absolutely love your blog and find many of your post's to be precisely what I'm looking for. Does one offer guest writers to write content to suit your needs? I wouldn't mind composing a post or elaborating on a lot of the subjects you write concerning here. Again, awesome site!

Posted by: Software para publicar facebook | 2015.05.07 at 08:03 PM

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/10227/3914999

Listed below are links to weblogs that reference 思春期を振り返ってみる(1):

« ぴょろは知っていた(3) | Main | 思春期を振り返ってみる(2) »