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どうしようもないこともある

 昨日は私の誕生日でした。
 お祝い…という年齢でもないので、ここまで生きてきたことを静かに感謝しつつ、特に何かをするでもなく、いつも通りの一日を過ごしました。

 用事のために電話をかけた友人と、2時間近く話しました。相手は同業者で、話は自然と仕事のことになりました。お互いスクールカウンセラーをやっているので、学校のことや、子どもたちのことなど、いろいろな意見交換の場になりました。

 最近、複雑な問題を抱える患者さんの対応で多少疲労していたこともあって、私には友人の励ましやちょっとしたアドバイスが大変ありがたく思えました。なぜなら、彼女は私の言うことを否定しないし、自分はこう思うということを、はっきり言ってくれるからです。

 他人に悩みを相談したり、同意を求めたいと思うことが、私にも少なからずあります。また、私が聞く側の立場になることもあります。話した後で、「この人に話してよかった」と思うことばかりでは、残念ながらありません。また、相手にとっても、それは同じかもしれません。

 相手を思う気持ちがあって、よかれと思って言ったことが、時に相手を傷つけてしまうことがあるように思います。また、自分で何気なく言った言葉でも、人によっては傷ついたと感じることがあります。十分気を付けたつもりでも…このリスクは避けられません。

 カウンセラーをやっていて、相手を理解し受容するということを念頭に置きながら対応していても、やはり私の言葉に傷つく人が出てきます。

 初めのうちは、自分の未熟さに情けない気持ちを感じることも多かったのですが、今は少し違います。

 少なくとも、悪意や意地悪で出た言葉でない限りは、どうしようもないことがあると考えるようになりました。相手の善意が感じられるような状況なら、相手は自分の意見を言ったに過ぎず、どう捉えるかは受ける側に任せられるのです。

 それは、相手と私で意見が合わなかった、ということで、決して「私は相手から理解されていない」のではないということです。

 一対一の関係だけでなく、ブログのように多数に向けられるメッセージも、書き手の言わんとすることが、読む側には様々に受け止められます。

 ちょうど映画のようなものかもしれない、と思います。同じ映画を見ても、感動する場面も印象に残るせりふも、映画を見た後の感想も人によって全然違います。映画全体や、一つ一つのせりふが伝えようとしているメッセージも、それを受け取れる人と、そうでない人がいます。

 それは決して伝える側の言葉の使い方の問題だけではなく、受ける側の価値観や考え方の多様さもあり、少なくとも言葉を大切に使っている限りは、伝えようとしていることが、その言葉を必要としている人にちゃんと伝わっていればそれで十分ではないかと思います。

 そして、もし、誰かの言葉に傷ついてしまったとき、それをいやす鍵は「自分を否定しないこと」です。自分にとって傷つくような言葉を受け取ってしまったら、「それは相手の意見であって、私の意見ではない」と受け止めることです。相手から言われたことで、自分を責めなければ、傷は小さいうちに自然と癒えていきます。

 

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Comments

sanaさん誕生日おめでとうございます。
日本では女性は若さに固執(!?)しがちですが、私は年を重ねるのは経験を積むことですばらしいことだと思っています。ところで、全く関係ない質問です。ここにコメントすると私のアドレスは公表されるのでしょうか?

Posted by: snoopy | 2005.04.01 at 12:56 AM

snoopyさん、
コメントありがとうございます。
決して若いとは言えませんが、気持ちは若いつもりでいますし、年齢をあまり気にしないことにしています。
メルアドは、コメントを書くときに入力すると、投票者のところをクリックするとメール送信モードになりますので、公表されることと同じですね。
もし気になるようでしたら、普段使っているメールアドレス以外に、コメントで公表してもいいようなアドレスを持っておかれるといいでしょう。
私はアドレスを全部で4つ持っています。(個人用、仕事用、大学のメール、そしてブログ用)
アドレスが多くなると、管理も大変なので、ほどほどが一番ですが。

Posted by: Sana | 2005.04.01 at 11:40 PM

こんにちは。
トラックバックされていたので読ませていただきました。
それだけです。

疑問をひとつ。
「ことのは」と題名がつくからには、やはり私のブログと関係があったのでしょうね。
いまさらですが。

失礼いたします。

Posted by: rain | 2005.04.04 at 10:26 PM

rainさん、

ごていねいにコメントをありがとうございました。
ブログと関係が…というか、私の頭の中でぱっとひらめいた言葉が、偶然rainさんのブログのタイトルと似ていたということで、あまり深くは考えていませんでした。
もし、引っかかりがありましたら、お詫びします。

Posted by: Sana | 2005.04.05 at 03:06 AM

Sanaさんこんにちは~。
お返事ありがとうございます。
ちょい、辛口コメントです。

私のブログのリンクが消えていたり、なにわみちさんのブログに私と競うように記事をトラックバックした、ということは、Sanaさんには「自覚」があったと(私は)捉えています。
自覚がなかったら、私のブログを読んでも何も感じないわけですから。
リンク消したり、競うようにトラックバックしたりなんてする必要ないのですから。

やはり「ことのは」、「燃え尽きない秘訣」は私へのあてつけだ、と私に捉えられても仕方がないと思いますよ。
Sanaさんの書き方って直接的じゃないですから。
読解力のない私には「結局Sanaさんは何を言いたいんだろう?」と思ってしまうんです。
責められたのかもしれない。
本当は私への助言だったのかもしれない。
今でもわかりません。


コミュニケーションは難しいですね。ほんと。
顔の見えないネットだからこそなおさらだと思います。
今回の出来事で、いろいろと学べました。
自分発見にもつながりそうです。

この記事へのコメントはこれで最後にします。
しつこくて申し訳ありませんでした。
ほんと、粘着気質でしようがないですね。私って。

これからも記事、楽しみにしています。
人間観察好きなrainでした。
では。

Posted by: rain | 2005.04.05 at 04:08 PM

rainさん、

 誤解のあった部分だけ。
リンクは消えていません。ただ、設定上画面に表示されるのが20件までで、登録しているブログの一部しか出ません。これは設定を変えました。それから、MyblogListはときどき記事の自動更新がなされていないことがあります。実は私のブログの記事は、自動更新ができなくなっているので、手動で更新しているのです。特に意図して操作しているということはなく、原因は私にも分かりません。

 それから、私の場合、トラバを他の誰かと競うということは絶対にありません。もし誤解を生じるようなことがあるなら、トラバ先に削除を願い出ることも考えます。

 私の人間としての限界のせいだけにするつもりはありませんが、私も全く完全に首尾一貫した行動や思考を持てているわけではありませんので、矛盾や未熟さといったものも、当然ここをごらんになる方の感情を害してしまう可能性は多々あります。しかし、そのようなリスクを承知の上で、これからも私に出来る限りのことをやっていくつもりです。

 「ことのは~」のタイトルは別の理由もあるので変更します。

Posted by: Sana | 2005.04.06 at 10:40 PM

You have to bring your own blanket to put underneath the tent (which means more sand to get all over you!). It also means another thing to carry. The tent is one of the bigger sun cabanas we seen, but you not going to get more than 4 people inside (possibly 2 adults and 2 little kids, or one adult and 3 little kids).. tiffany jewellery

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