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休息はどこへ?

 4月から、大学の看護学部で心理学を教え始めました。
前期は2年生、後期は4年生を受け持ちます。

 聴講生も含め120人の学生さんを相手の講義なので、初めは教えるので精一杯の感じがありました。確かに、平均年齢20歳そこそこの若者たちと私では年齢の差だけでなく、明らかに興味関心が違いますよね。

 それでも2ヶ月目に入ると、段々と大人数の講義に慣れてきて、学生さんの様子を見ながら話を進められるほどの余裕ができてきました。

 教壇から見ていると、学生さんの1/3は明らかに顔を伏せて寝ているか、目をつぶって眠りの世界に入っている様子です。1/3は、私の話を比較的熱心に聞いて、毎回配るプリントにも目を通しています。残りの1/3は、とりあえず寝てはいないけれど、横の人とおしゃべりしたり、「内職」をしているような感じです。

 これだけ人数が多いと、一人一人の状況をちゃんと見るのは不可能です。そこで、実習も兼ねて、気分や身体の調子を調べられる心理テストをみんなにやってもらいました。回収したテストを一つ一つ見直してみて、年齢の割にはかなり疲れている人が多いなあ、という印象を持ちました。気分は悪くないけど、身体のほうは明らかに疲れがたまっていて、普通の生活にも支障が出ている人も1/4程度いました。

 不安や緊張の項目の得点も高い人が多くて、慢性的にストレスを抱える人が、高い割合でいるのではいかとも考えました。

 特に点数が高く気になる学生さんに声をかけてみたら、アルバイトと学業で時間に全く余裕がない、と話してくれました。忙しくてもアルバイトも授業も休まない学生さんほど、身体もこころも悲鳴を上げているような感じがしました。
 いわゆる、「過労(Overwork)」の状態です。

 こういうときには、休息が第一、とよく言われます。

 だけど、彼らには、休息をとることを思いつく余裕もないのです。こちらが休みなさいというのは簡単ですが、生活のかかっている学生さんにとっては休息は二の次。かれらをわずか週1日90分の講義の中で、どうやって助け休息をとるところまで持っていけるのか、今考え中です。

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Comments

 まじめな学生にとっては勉強とアルバイトの両立は大変でしょうね。特に看護系は実習なんかも多くて肉体的にもきついでしょう。どこかでリラックスの方法を覚えないと、実際に仕事をはじめてからもきついのではないでしょうか。看護の仕事はハードですし。

Posted by: Fum | 2004.05.29 at 11:19 AM

Famさんのご指摘通りです。
看護実習が始まるともっと余裕がなくなってしまいます。
だから、今のうちに自己管理の方法を身につけられないかと考えています。とりあえず、リラクセーションとかストレス管理の原則などを授業で教えているところなんです。

Posted by: Sana | 2004.05.29 at 10:21 PM

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