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分かってもらえたという体験

 今日は仕事の事を考えないようにして1日を過ごしました。
そのまま平和に明日を迎えられるかなと思ったのですが、またまた配偶者に引っかかってしまいました。このイライラした状態で眠りにつくのは避けたいので、何とか気持ちを落ち着けたいと考えていたら、ふとある人の事を思い出しました。

 M先生は、私の大学院(修士課程)時代からの恩師で、私のスーパーバイザーでもあり、私に催眠療法を教えてくれたアメリカ人です。

 2年前まで、私の住む地域にある外国人のためのサポートセンターで、カウンセラーをしていました。今は、本国に戻り、大学と大学院で教鞭を取っています。

 M先生は、一言で言うとオープンで懐の広い、あったかい人でした。しかし、こうだと思ったことは絶対に曲げない強い信念の持ち主で、カウンセラーとしても一人の人間としても、たくさんの人から信頼される人物でした。

 M先生は最初から心理学を勉強したわけではなく、もともとは看護士でしかも大学院を卒業していた優秀な人だったようですが、40歳を過ぎてから転職し、いくつかの職を経験していました。複雑な家庭で育ったようで、早くに独立しベトナム戦争の体験者でもあります。そういう背景からか、人に対してこまやかな気遣いが出来る人で、家族を本当に大切にしているようでした。

 M先生と私は、夏休みなどの長期休暇以外の時期には、個人指導を受けるためにほぼ1週間に1回の割合でミーティングを持っていました。M先生からの指導は、もう4年になりますが、最初の1年半は、私が担当するクライエントについての相談や、催眠療法の技術的な指導など、仕事上の話が主で、あまり個人的な話をすることがありませんでした。しかし、催眠療法のトレーニングで、私自身が催眠療法を体験することになったときに、私の家庭の事情を話さなければならず、その時を境に、技術的なことだけでなく、私自身の悩みなども話すようになりました。

 当然ながら会話は全て英語なので、私の言いたいことがうまく伝わらないという事はよくありました。しかし、言葉の壁を越えて、M先生に分かってもらえたという経験も数多くありました。2年前、私がPTSDの治療のため、EMDRを受けていた時も、辛い時にはM先生に話すことで、乗り越えられた体験がありました。

 M先生もまた、一人の人間としては様々な辛い体験をした人でした。しかしそれだけでなく、それがM先生の持ち味なのかもしれませんが、それを決して感じさせない、底抜けに明るい人でした。だから、M先生には心から信頼して話ができたし、それを受け止めて理解してもらえたことで、私のこころはずいぶんと癒されたのです。カウンセリングも必要だったのですが、それ以上にM先生のサポートは私が立ち直って一人のカウンセラーとして成長するには欠かせないものでした。

 今はM先生とたまにメールのやりとりをする以外には、連絡をとることはありません。去年のクリスマスには、家族と一緒に写した写真とメッセージが届きました。今私には別のスーパーバイザーがいますが、M先生のように個人的に親しくなるということはあり得ないし、そのスーパーバイザーも今年転勤でいなくなると、次の人を捜すつもりはありません。M先生とは、考え方も似ていたのか、話しもよく合ったし、ミーティングがとても楽しかったことを今でも時々思い出します。私の生き方を変えるきっかけを作って下さった、本当に大切な人です。

 M先生の事を思い出しながら、この記事を書いていたら、段々と気持ちが落ち着いてきました。これなら多分、安心して眠れそうです。


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Comments

素敵な先生ですね。
私も、ココロから信頼できる先生に巡り会ってみたいものです。

人生の支えになるような。。。

Posted by: くれは | 2004.04.26 at 01:41 AM

くれはさんはじめまして。

私にとっては一度だけの短い出会いでしたが、今度は私自身がM先生のような、信頼される人になりたいなと思います。

Posted by: Sana | 2004.04.26 at 10:47 AM

I don't understand this article... You should check http://www.redsn0w.us/ for more details

Posted by: redsnow | 2014.07.22 at 02:04 AM

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